豆腐とキッチンペーパーのデッサン

キッチンペーパーの上に木綿豆腐を乗せてデッサンしました。

使用画材は、薄いグレーの画用紙に、鉛筆HB~4H、白色鉛筆です。
描き進めるうちに豆腐から水気が滲みてきて、キッチンペーパーや画板を濡らしていきます。

制作過程をムービーにしましたので、ご覧下さい。


「もの」の存在が迫り来る!(ささやかですけれど。)段々とモチーフで遊んでみたくなってきました。このような質感に鋭敏にならざるを得ないモチーフ、「もの派」のイメージがあります。私の先生、榎倉康二氏は「もの派」の作家で、多分「説明的だな。」と揶揄されるは思いますが、やはり「もの」を見ること、感じることがデッサンの目的であり、「もの」と感覚を寄せる先にしか、「関係の美学」はあり得ないと思いますから。

少し前のことですが、ある作家に「電柱にひっかけた小便の写真」をネットに載せられて「のも派」とパロディーにされた時は、冒涜されたように思い心を痛めました。しかしこの度、思い出しました。当のご本人が22年ほど前、時の美術学部長に「いや~寝小便が自分の作品のルーツなんですよ。ははは!」と、言っていたことを。先生は、人として大きかった!「もの派」の現存作家の方も、怒らないで頂きたいと思います。

「もの派」だけでなく、「具体」も、シュポール・シュリファースも、アルテ・ポーヴェラも、60年代70年代の再評価が、最新の世界の美術の動向です。「具体」の白髪一雄さんの作品が、現在の落札最高額!驚きました。榎倉康二氏の作品も、かなり売れているようです。奇しくも先生が亡くなった年1995年、それ以前をモダン、それ以降ポスト・モダンとする、時代の分け方があります。近年アルター・モダン(altermodern)という言い方も登場しました。1995年からちょうど20年経った2015年、さあ新たな時代が始まりますよ、ということでしょう。近年時代の変化は早く複雑で、新たな時代を読み解くために「総括」が行われたのかも知れません。

しかし不遇の時代も長く続きました。大事件も頻発した時期です。「もの派」が対抗した保守勢力や、新興勢力から圧力もありました。「厳しいごつい親父」みたいで、とっつきにくいところもあったかと思います。「具体」の美術館が閉鎖された、時期もありました。「もの派」も「具体」も、日本では「知る人ぞ知る」存在だったのです。

今年は節目の年です。榎倉康二氏の身近にいて、「もの派」の歴史を知る一人として(私になりにですが)、皆さんに伝える機会を持ちたいと思います。百工房アートスペース・アートゼミ第1回は、榎倉康二氏と「もの派」について皆様と話し合います。

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