投稿者: 湖さん (30歳・会社員・デッサン歴2ヶ月)

メッセージ本文:
2ヶ月程前に見様見真似でデッサンを始めました。毎回発見があって楽しいです。
今回はリンゴ、マグカップ、テーブルの調子が全て同じにならないように気を付けました。
うまく行かなかった点は、
①色の濃淡・光と影が頭の中でぐちゃぐちゃになってしまったこと
②リンゴの質感の出し方(木炭では限界があるのでしょうか)
③テーブル面の描き方がこれでよいのか分からない
です。
それから、今回のデッサンとは直接関係ないですが質問があります。④木炭、コンテ、鉛筆はどのように使い分ければよいのでしょうか ⑤将来的には鳥を描いてみたいと思っているのですが、動くものを描くことは静物デッサンとは根本的に違う作業なのでしょうか

指導を受けるチャンスがないので、厳しめにお願いします

(150分)
画材:木炭・水彩紙
光源:上やや左・暖色蛍光灯2本

リンゴとマグカップのデッサン

初投稿ありがとうございます。ご丁寧にモチーフの写真もお送りくださいました。

リンゴとマグカップのデッサン

 

厳しめですか?添削について心掛けている点は、誰にでも公平に「本当のこと」をズバリお伝えする方針ですので、あなただけ厳しくは出来ません。(笑)木炭は、とても素晴らしいデッサン教材です。使いこなすのに多少手間は掛かりますが、紙の凹凸を生かし擦りこんだり掠らせたりタッチを出したりと、テクスチャー(素材感)や塗り重ね、色価(色の違い)を鍛える最適な素材です。ですから、油絵を描く練習に使われて来ました。近年、木炭デッサンが余り用いられないようになってきたことは、残念なことです。

色の濃淡・光と影は、薄目で観察してみて下さい。細かい違いが見えなくなるのに対して、大きな違いがはっきりします。リンゴの質感でつるっとした部分は、擦筆で刷り込んでみて下さい。テーブルの面はやはり映り込みを描き、木目やムラをもっと押さえて、タッチで平面性を強調したりして表現します。映り込みに関しては、総じて描写が足りないように思います。後、バックですが壁なのか空気なのかは、違いを描き込まなければなりません。同じ白でも、まったく意味が変わってきますので。

木炭、コンテ、鉛筆の使い分けは、まず黒の濃さの違いを生かして、モチーフの明暗幅に合わせて使い分けます。併用した場合、厳密に色価(色の違い)を判別しなければ、逆に混乱します。この場合、鉛筆の使い方は、明から中で細かく描く部分だけに限定されます。

生きて動いている鳥を描くデッサンは、動かない静物とはやはり違います。写実を狙うのか、動きを表現したいのかでも、描き方が変わってきます。しかし、ご本人が目的とするものを表現するためのデッサン、という意味では別に変わりはありません。だから、目的が先か、上手くなるのが先か、どちらが絵を描く本来なのかお分かりになるでしょう?鳥のデッサン投稿、お待ちしております。

リンゴとマグカップのデッサン



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