りんごのデッサン投稿者:渡邊むいさん(20歳/大学1年生/デッサン初心者/プロ志望)
■自己紹介・デッサンの目的
 理系の大学に通っている一年生です。
大学入学後から絵の練習を始めました。将来、イラストを描いて生計を立てたいと考えています。
絵の練習としては次のようなことを行っています。
・イラストの模写
・絵の参考書を購入して、人体解剖学や色の勉強
・プロのイラストやメイキング動画を見て気づいたことをメモする、実際に同じことを自分の絵で使ってみる
・ポーズマニアックスやline of actionなどのサイトを使って、クロッキー(?)をする
・様々なものをよく観察する
現在は練習と並行して二次創作をしてみたり、オリジナル作品を作っています。
 これまでの練習では3次元の物体を2次元に落とし込むということをしていなかったのでデッサンを始めました。また、物体の質感、光と陰影の表現を学んで自分のイラストに説得力を持たせたいと考えています。
  
■頑張った点、上手くいかなかった点
頑張った点としては、絵の全体を見たときにそこにリンゴがあるという空気感を出そうとしたところです。
初めてデッサンをしたときは陰影の濃淡が弱かったので前回よりもはっきりさせました。また、リンゴ自体の色、模様が分かるように描き込みました。反射光などを描くのも頑張りました。
うまくいなかった点は、形が少し横に伸びてしまったこと、机に移った影がうまくいかなかったことです。 
■どのような点を向上させたいか
 リンゴの右側が少し黄色くなっていたのですがうまく表現できませんでした。色の変化はどのように描けばよいのかを教えてほしいです。
 最後に、絵で生計を立てることのやりがいを教えていただけると幸いです。
■デッサンの所要時間
180分

りんごのデッサン

初めまして。ええっ、理系の大学から、イラストレーターに転身?もったいないと思うのは、失礼ですね、あなたがやりがいを感じて、新たな人生を歩もうとしているのですから。

練習方法も、手に入れられる方法を出来るだけ盛り込んで、自主練プログラムを組んでいます。理性的な印象、受けました。ただ、自分の作ったものを客観視する機会や、現場の横のつながりはこれからでしょうか。

デッサンもとても理性的に描けています。このデッサンに足りない点は、質感とタッチです。リンゴの滑らかな質感を出すためには、まずは滑らかな紙質を選びましょう。それから、タッチを使って、立体感を追いながら、模様も描きながら、リンゴの質感も出して行きます。タッチは、薄い鉛筆も重ねて、微妙な陰影や色のグラデーションを出します。

あなたは、ゲームイラスト等のイラストレーター志望でしょうか?デッサンをして分かったと思いますが、線やタッチは絵だけにしかないものです。写真には、線やタッチは無いでしょう?絵だけにしかないものを考え研ぎ澄ます、これもデッサンの大切な練習要素です。

絵で生計を立てることのやりがいですが、難しい質問です。
まず絵の場合、絵を描くことにやりがいがあることが先です。自分が絵を描く動機ですね。そういう人の中から、生計を立てられる人が出てくるのが、自然だと思います。
ゲームイラスト等のイラストレーターの場合、ものすごい数の描き手がいます。上手いのは当たり前、絵として良いと思えるレベルで、就職や仕事がもらえる状況でしょう。その他のイラストでも、画力上げる+人脈をつくる、作家性を極めて、本の装丁家とかから声がかかるようにするとか、「営業」の方が必要になってきます。
アウトサイダー・アートとは、それと対極のような世界です。上手い下手関係なし、彼らが良く生きるために必要な行為をして、出来たアートです。行為の圧倒的な集積は、見る人に相当なインパクトを与え、作家として対価を得ている人もいます。私は、快適に生きるための手段として、それを行っているところに理性を感じるのですが、アートを目的にして作られたものというより、生きがいの副産物のように感じています。こちらは、絵を描くやりがい充分、うらやましくも感じます。

絵の描くやりがい、生計を立てるやりがい、それぞれ作り手が選択し、試行錯誤しながら、自分で作って行く世界だと思います。まずは、あなたがどうしたいか?ということであり、実際に行動してみることだと思います。

りんごのデッサン



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